『やっぱり「男はレザーでしょ」っていう感覚は昔からあるよね。』

そう語るのは、BONCOURA(ボンクラ)デザイナーの森島氏。

長年、数多のヴィンテージを見て、着て、
数え切れないほどの一着と向き合ってきた森島氏が手掛けるBONCOURAのレザー。

その背景と思想、そして今回のARCH別注モデルについてお話を伺いました。


BONCOURAデザイナー 森島氏

 

レザーとの出会い、BONCOURAレザーの原点

ARCH : BONCOURAを始めた当初から、レザーを作る構想はあったんですか?

森島
もちろんもちろん。
やっぱり「男はレザーでしょ」っていう感覚は昔からあるよね。
中学生くらいの頃から、レザーって大人っぽい服の象徴みたいなイメージがあって。
ボマージャケットにしろ、G1にしろ、A2にしろ、ライダースも、当時は今ほど高価でもなかったから。
その頃からMADE IN USAのレザーは着てたかな。

ARCH : さすがですね(笑)中学生くらいの頃からレザーを買い続けていたんですね。

森島
そうやな。
ただ、ヴィンテージのレザーって本当に難しくて。
状態もバラバラだし、レザーの劣化もあって。
サイズも合わないことが多いし、まぁとにかくレザーって「重い・硬い・着にくい」というイメージがあったりするじゃない?

ARCH : かっこいいけど我慢して着る、というイメージがありますよね。

森島
そうそう。
だからBONCOURAでは、そのイメージを全部払拭したくて。
着心地にこだわって「今までレザーを着なかった人でも着られる」ものを作りたかった。
単に当時の再現じゃなくて、BONCOURAのフィルターを通して再構築する、そこは大事にしてるかな。

 


BONCOURAのスムースレザーの第一作目 “SASHA JACKET”

 

アメリカでの経験

ARCH : 森島さんは古着でもレザーを買い続けてきたと思いますが、アメリカでオーダーもされていましたよね?

森島
ラングリッツレザーね。
たぶん日本人で一番オーダーしてるんちゃうかな(笑)
サラリーマン時代にナイキの仕事でポートランドに年5、6回行ってて、そのたびにラングリッツレザーとウェスコに通ってた。
自分のヴィンテージを持ち込んで「こういうの作りたい」ってオーダーしたりね。
一番ひどいのはクレイジーパターン(笑)ベルトループ1本まで全部色変えてもらって(笑)
色鉛筆でデザインして「自分の究極の一着」を作ろうとしてた。

ARCH : すごいこだわりですね…(笑)

森島
ちなみに、BONCOURAのスムースレザーの第一作目「SASHA(サーシャ)JACKET」って名前は、ラングリッツで付けられた名前が由来やねん。
ヒサシっていう名前がアメリカ人は発音しにくいらしくて「スシ」って呼ばれて、そこから「サーシャ」になって(笑)

 

BONCOURAのレザーづくり

ARCH : 数え切れないほどのレザーを見て、着てきた森島さんが、BONCOURAでレザーを作るうえでのこだわりを教えてください。

森島
全部にこだわってるけど、一番こだわってるのは「原皮」やね。
デニムと同じで、タンナーのところに直接行って、原皮から選んでる。
このモデルにはこの革、と細かい仕様まで全部自分たちで決める。
普通のレザーは仕上げで顔料を厚塗りして傷を隠すことも多いけど、BONCOURAは違う。
そもそも原皮の段階でトップクオリティのものを選んでるし、仕上げでも厚塗りはしない。
だから革本来の表情がそのまま出るし、茶芯で作ってるから着込んだときのエイジングもいい。

ARCH : タンナーとの関係性が大きい?

森島
タンナーとの関係性は究極まで追求してやってます。
一般的には商社や問屋が間に入るんだけど、自分たちはタンナーと直接やり取りして試作もできるし、やり方自体が他とは全然違うかな。

 

「原皮」を巡る争奪戦

ARCH : 森島さんの熱い思いがタンナーにも伝わっているからこそですね。今は良いレザーの確保が難しいと聞きます。

森島
めちゃくちゃ大変。
なぜかと言うと、アメリカの老舗タンナーだったり、ヨーロッパのハイブランドが高値で原皮を買い占めるから、本当に良いものが市場に出てこない。
あってもとびきり高い。

ARCH : その中でも良いレザーを確保できているのは、タンナーとの密なコミュニケーションがあるからこそですか?

森島
そうやね。
あとは正直言うと「高くても買い切る」っていうことかな(笑)
傷の多いクオリティの低い原皮は絶対に使わないし、いま手に入る中で一番いい究極のものを使ってます。
どんな原皮か分からなくなるような厚化粧もしてません。
やっぱり、素材の良さをダイレクトに伝える。
それがBONCOURAやから。

 


抜群の色落ちを魅せるBONCOURAジーンズ
素材と向き合う姿勢は、デニムもレザーも変わらない

 

ARCH : 素材の良さをダイレクトに伝えると言うのは、デニムとの共通点でもありますね。

森島
そうやね。
デニムでいうと、生機(きばた)のまま使うって決めてるのもそう。
一般的には、サンフォライズド加工や毛焼き、耳のねじれを防ぐ加工などがあるけど、それをやってしまうと自分の求めているものから離れてしまう。
余計な加工をせず、素材の良さをそのまま出す。
そこを一番大事にしてるから、デニムもレザーに関して言っても。
原皮確保はもう、、、ちょっと正直死ぬほど大変だけど(笑)
お客さんに一生着てもらうからには究極の物を贈りたい。
オレにしかできない物じゃないとBONCOURAという名前は付けちゃいけないと本当に思ってて。

 

ARCH別注 “RIDE JACKET HORSE HAIR” について

ARCH : 今回のARCH別注モデルについて教えてください。もともと「熊ジャン」という発想からスタートしました。

森島
そうそう、熊が馬に変わったっていうね(笑)
究極の馬ジャンもヴィンテージで何着か持っているので、その中の30年代のスポーツジャケットがベースになってます。
今回は、スムースレザー×ホースヘアーの組み合わせで、ブラックで統一してるから、遠目で見るとシンプル。
でも近くで見ると只者じゃないみたいなね(笑)

ARCH : 迫力があって抜群にカッコいいです!当時のオリジナルって丈が短いですよね?

森島
そう、オリジナルは丈も短くて歪で、正直着にくい。
今回は30年代のエレガントさを残しつつ、現代で着やすくしてる。
最初にも話したけど、単に当時の再現じゃなくて、BONCOURAのフィルターを通して再構築してるかな。

一人の職人による「丸縫い」

ARCH : 縫製は分業制ではなく、一人の職人さんが全工程を行う、いわゆる丸縫いなんですか?

森島
そう、ひとりの職人が全部やってる丸縫いやね。
レザーを縫う人は何人も知ってるけど、ボンクラのレザーはその職人にしか縫ってもらわない、究極に上手い。
もう1年以上先までスケジュールが埋まってて、その職人はほぼBONCOURA専属みたいな状態です。
革と縫製、その両方が揃わないと高いクオリティにはならないから。

 

経年変化と一生モノの価値

ARCH : 10年後はどうなっていると思いますか?

森島
いや、もう十年後はすごいんじゃない?(笑)
デニムの色落ちと同じで、レザーもエイジングするものだから。
自分のシワが入って、究極の一着になると思うので。
若い人が着ても、親父になっても着れるし、親父はおじいさんになっても着れるし、ずっと着れると思う。

 

これからのBONCOURAレザー

ARCH : 今後もレザーの構想はあるんですか?

森島
たぶんね、死ぬまであります(笑)
もうサンプルも余裕で10型以上作ってるし、ライダースもこれっていうのが決まってる。
ただまぁ、作りすぎてもあれなので、しっかり絞り込んで本当に納得できるものだけを出していきたいと思います!

ARCH : 今後の展開も楽しみです!本日はお時間をいただきありがとうございました!

BONCOURA
RIDE JACKET HORSE HAIR – ARCH EXCLUSIVE
PRICE : ¥462,000(inc.tax)
※受注生産
ヴィンテージを知り尽くした森島氏が手掛ける、渾身のレザージャケット。
着込むほどに表情を変え、やがて「自分だけの究極の一着」へと育っていきます。
ぜひ、その魅力を体感していただきたい。
5月15日(金)より、ARCH TOKYOおよびオンラインショップにて受注を開始いたします。


TRY ON EVENT

下記日程では、実際に商品をご試着いただき、オーダーが可能です。

5.15 Fri – 5.17 Sun
ARCH TOKYO

5.22 Fri – 5.24 Sun
AXCIS CLASSIC OKAYAMA

6.5 Fri – 6.7 Sun
ANATOMICA KYOTO

BRAND
BONCOURA
デザイナー森島久が10代の頃から傾倒し、着用し続けてきたヴィンテージ。
そして先入観に捉われず愛用してきた雑貨や民芸品の数々。
それら、心の琴線に触れた全てのものを愛し、手に取り蓄えてきた知識と経験を最大限に生かして生み出される珠玉のプロダクトは、決して流行に流されない普遍的なアイテムばかり。
生地はパーツや縫製など細部に至るまでこだわり抜き、高品質なNIPPON MADEを追求。
妥協無く、誇りを持って生まれ、そして自らとともに人生を刻む服。
それがBONCOURAです。

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