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▪️JACKET:DOLMAN by ANATOMICA(XL)
▪️TOPS : GRAY TANK TOP 88/12 by MSG & SONS(L)
▪️BOTTOMS:BJ by ANATOMICA(42)
▪️SHOES:ESPADRILLE by ANATOMICA(45)
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土を耕す農民や石畳の上を歩く労働者たちの足を守るために生まれたエスパドリーユは、もともと“ファッション”ではなく、“道具”だった。
ジュートと布で作られた簡素なつくりは、夏の熱に抗い、汗ばむ日々を支えるためのもの。
13世紀、ピレネーの麓で始まったその靴は、やがて画家たちの足元へと旅を続け、リゾート地で羽を休める哲学者や作家たちにも愛された。
この装いには、そんなエスパドリーユの歴史に対する静かな敬意を込めた。
黒のリネンのセットアップは、労働着としての誠実さと、アートの持つ静謐な緊張感を併せ持ち、
足元のストライプのエスパドリーユは、道具としての原点を忘れぬまま、現代の街を歩く自由を得ている。
そしてベレー。
それは、エスパドリーユを“労働着”から“思想をまとう靴”へと昇華させた芸術家たちへのオマージュ。
ただの涼しさや軽さではなく、そこに宿る“思想”を身にまとう。
夏のスタイリングって、ついつい暑さに負けそうになる。
けどそんなときこそ、先人たちのアティチュードを引用して、楽しみを見出してほしい。
それに88/12のタンクトップなら、リネンのジャケットを、容易に夏のアウターとして羽織れるはずだ。