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▪️JACKET:COLLETIN by ANATOMICA(54)
▪️TOPS : TROUSSEAU by ANATOMICA(42)
▪️BOTTOMS:618 ORIGINAL by ANATOMICA(36)
▪️SHOES:PUNCHED CAP TOE KID LEATHER by ALDEN(10D)
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デニムにタイドアップ。
一見ちぐはぐな組み合わせが、
アメリカントラッドの香りを放つのは理由がある。
1950〜60年代、
東海岸のアイビーリーグの学生たちは、
キャンパスの外でもジャケットにネクタイという“きちんとした”装いを保ちながら、
ボトムスにはチノやデニムといったカジュアルを合わせた。
それは、規律ある知性を守りつつも、窮屈さに縛られない自由な精神を示すスタイルだった。
デニムは本来ワークウェアだが、そこにタイドアップを重ねることで生まれるコントラストは、
彼らにとって"自分たちの青春の制服"のようなものだった。
その象徴的なミックス感に、
今回はフレンチワークジャケットを合わせた。
生成りの柔らかな色合いが、アメリカントラッドの硬さを中和し、働く人々の実用美をさりげなく香らせる。
舞台はアイビーのキャンパスからフランスの工房へ。
時代も大陸も越えて辿り着いたこの姿は、
単なる服の組み合わせではなく、
自分の立ち位置や姿勢を選び取った結果なのだ。